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防災アドバイザー/防災士

被災者の声を聞き、
それを「自分事」として考え直し
納得した実用的な防災備蓄を

防災アドバイザー/防災士
岡部 梨恵子さん

「子供を守り抜きたい」母が考えた防災備蓄術が最も人を守り抜ける。女性目線で考える防災、母目線で子供を守るための防災備蓄術を発信し続ける防災アドバイザーとして活動する岡部さん。そんな岡部さんに身を守るため、そして日ごろ備えておくべき防災用品とその心構えを伺いました。

更新:2023.09.01

― スター商事(以下同):全国での講演やメディアでの発信など、防災の啓蒙に忙しい毎日かと思います。

岡部(以下同)
コロナ禍ということもあり最近は講演会やメディアというよりは、企業のBCP対策、新聞やWEBの防災記事の監修の方が多いかもしれませんが、コロナ前に実施していた講演やセミナーでは特に子どもの安全を強く意識しているお母さんから多くのご質問をいただきますので、改めてみなさまの防災意識の高さを実感します。

主婦は家計をやりくりして防災費用を捻出し、家族のために防災グッズを備蓄していますが、実際のところ「防災は大切だとは思うが、何をしたらいいかわからない」「色々な防災用品がありすぎてどれがいいのかわからない」「防災用品を買ったけど、家でどうしまえばいいのか分からない」といった迷いを抱えているのも事実です。

私が登壇する意義は、東日本大震災以後、防災に取り組んで研究、検証しながら防災の専門家や実際に被災された方のお話を聞き、それをまずは自分事としてとらえてからみなさまにお伝えることで少しでも皆様のお役に立つことができれば良いと思いながらお話をさせて頂いています。

講演の出席者は延べ25,000人を超える

講演では主にどのようなことをお話しするのですか?

大地震が起きた場合頭が真っ白になり、助かる行動がとりにくくなると言われていますが、人は日頃からイメージすることでそのような時にでも次の行動をとることができます。

例えば映画館やショッピングで出かけた時は、入る建物でも、建物の耐震性はあるか?や避難口はどこにあるのか?を確認するなど、つまり今この時間、ここで大きな地震があったらどういう行動をするか?を常に考えることが一番重要だと思います。

そういった日々の生活に防災の意識をちょっと持つことの大切さ、すなわち「防災」を日々の生活に溶け込ませるという観点から色々なお話をさせて頂いています。

単に「防災用品を用意しましょう」ではなく、日々の生活を送りながらも仮に大震災が発生した時にどのような行動をするか、常にイメージしながら行動をすることが一番大事な防災用品なんですね。

その通りです。日頃からイメージすることで次の行動に移せますからね。そのような中でも実際に被災した場合はある程度の防災用品も必要かと思います。私が持ち歩く防災用品については、実用的で、被災した場合もしっかり役立つ物と確信したものでないと持ち歩かないです。

例えばブランケットでいうと、銀色のシャカシャカしたブランケットを持っている方が大変多くおられます。しかし熊本地震時、「寝返りする時シャカシャカ音がうるさい」と隣で寝ている方に注意されました。

防災用品は、買うだけ買って安心している方がいますが、本当に役立つかは、検証してみることや、被災生活を体験した方に話を聞き納得できるものを持つのがいいと思います。

私の場合は被災生活を体験された方のお話はお聞きしますし、防災の専門家の話も聞きますが、それを鵜呑みにはしないです。まずは「自分事」として改めて考え直すことをしていますし、 試してみることを積極的にしています。そして納得したものを備えていっています。

1枚で大人の体全体を覆うことが可能

いまブランケットのお話を頂きました。そんな岡部さんがSOLのブランケットを選んでいただいた一番のポイントを教えていただけますか?

このSOLブランケットを選んだポイントは4つあります。

1つ目はかさばらないでバックにしまえるその携帯性。アルミ製ブランケットは一度広げてしまうとA4サイズ以下に戻すのはとっても難しいし、備蓄するにも鞄にしまい込むにもかさばってしまい煩わしく感じます。収納面や携帯することを念頭に置くと、折り畳みがしやすくてコンパクトになるメリットは非常に大切なところです。

2つ目は柔らかくてサイズも大きいのでしっかり体を包み込めるという点です。縦213cm×横142cmの1人用と言われるブランケットも体を包み込むには十分な大きさですね。そして1人用と比較すると約20%大きいXLも展開にありますので、家族構成や使用用途に合わせて選べるサイズ商品展開も魅力の1つですね。

3つ目は高い保温性、つまり暖かいという事です。薄くてしなやかなポリエチレン素材は、体熱の約90%も反射させると言われています。つまり、身を包めば体温を保持できる。保温性の高さは避難所での声が証拠です。

4つ目は値段も手頃というところです。家計を預かる主婦にとってこの点は何より重要ですよ。

最後に、これは個人的に普段使いをしていて感じたところですが、最近のコロナ禍の感染予防対策として、換気のために常時窓を開放する施設が多くなりました。仕方のないことですが、時期によっては肌寒さを感じるのも事実。そんな時でもSOLのブランケットが1枚あることで、羽織ったり、膝掛けにしたりして暖を取ることができています

そうした汎用性の高さというのも、何にも代えがたい防災用品選びの重要な観点です。

左が災害時に役立つ一般道具で、右が携帯しておきたい防災グッズ

普段から携帯しておくべきでしょうか?

声を大にしてYesです。むしろ、持ち歩いて保温性の高さや使い勝手を把握していただきたいものです。前提として、折りたたんで何度でも使えるブランケットは小さくすると文庫本サイズほどです。通勤バッグや登山用のリュックに入れておいても邪魔にはなりません。

また、災害時は簡易トイレに長蛇の列ができます。屋外で用を足さなければならないケースもあるでしょう。着替えや授乳時の目隠しとしても活用できます。先ほども申し上げたこのブランケットの利点である汎用性はここでも活きます。

私は普段使いとして新幹線など、新型コロナの影響で換気を常にしている乗り物などで肌寒い時ひざ掛けにも使っています。(これをフェーズフリーといいます。) 荷物の限られたシーンでは、多様な使い方のできる応用力や汎用性の高さが求められるのです。

やみくもに買い揃えるのではなく、正しい知識と意識そして何よりそれを日頃から使うことが必要なのですね。

備えには、被災時の実情に沿った準備と意識が求められます。一朝一夕では身につきません。だからこそ日々の生活で防災意識を高めることが大切なのです。

なので、例えばキャンプにも普段使いにも使える汎用性の高い防災アイテムというのは、体験可能なシーンが増えるという点において価値を置いています。

まずは汎用できるアイテムを普段から実践して使うことからはじめてみましょう。それがご自身の本当に必要とする備蓄・防災アイテムを取捨選択することにつながるのですから。

~自分が納得できる知識はいざという時に大きな力を発揮~

安全のために何を準備できるか。災害時どのように行動できるか。避難所の情報は。家族との連絡手段は。非常用袋の中身は――。インターネットを検索すれば防災情報はすぐ手に入ります。ただ、「なぜ備えるのか」を自分ごととして認識しながら常にその状況を「イメージ」して行動しなければ情報に振り回されてただ道具を揃えるだけ、誤った行動をすることになってしまいます。

「揃える」と「備える」には大きな違いがあります。

ひとりひとりが防災への関心をもち、実際の使用感に基づいた自分が納得した知識で適切な防災グッズを選りすぐり、そしてその状況を常にイメージしながらいつでも使えるように準備、工夫をする。それこそ私たちが本当に持つべき防災意識、防災備蓄なのです。

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