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SOLの“ヴィヴィ”の違いが分かる。種類と特長を徹底解説!

 

SOLのヴィヴィは全部で4種類

 

 

スター商事が取り扱う「SOL(エスオーエル)」は、エマージェンシーグッズを数多く手掛ける専門メーカー。エマージェンシーグッズの中には“ヴィヴィ”と呼ばれる商品が多数あり、その数はなんと4種類。カラーバリエーションを含めると6種類にも及びます。

しかし、カタログやスター商事のホームページを見ても、それぞれの違いが分かりづらいといった声がちらほら…。そんな悩みに応えて、今回はSOLの“ヴィヴィ”について、それぞれの特長と違いを詳しく説明します!

 

そもそも“ヴィヴィ”って一体何?

 

 

具体的に商品を紹介する前に、そもそも“ヴィヴィ”とはどういうアイテムか知っていますか?

“ヴィヴィ”とは“ビバークサック”の略称で、野営で使う寝袋状のアイテムのこと。ビバークはもともとドイツ語で、山小屋やテントを利用せずに屋外で眠ることを意味します。野営(ビバーク)するための袋(サック)=“ビバークサック”という訳です。

では、なぜ“ビバークサック”が“ヴィヴィ”と呼ばれているのでしょうか? それは英語の綴りに秘密が隠されています。ビバークはドイツ語で“biwak”と書きますが、英語では“bivouac”に変化。この“bivouac”の略語が“bivy(ヴィヴィ)”なのです。

順を追って説明すると、“bivouac sack”→“bivy sack”→“bivy”という流れ。省略されすぎて、私たち日本人には経緯を知らないと理解できないですね。

ヴィヴィについて知識が深まったところで、SOLが展開するヴィヴィのラインナップをチェックしていきましょう!

 

1.エスケープヴィヴィ

 

足元の立体縫製が特長で、内側に施したアルミ蒸着加工により、体熱の約70%を反射保持。独自の透湿素材を使い、内側で発生した湿気が外へ逃げていく透湿性を備えるため、ドライで快適な寝心地を提供します。

使用サイズ:213×81cm
収納サイズ:直径11×17cm
重量:241g
カラー:オレンジ、グリーン

 

2.エスケープライトヴィヴィ

 

こちらは上下の生地を縫い合わせただけの封筒型。性能はそのままにエスケープヴィヴィよりも薄い素材を使い、ファスナーやドローコードを省略したことで軽量化を実現。156gと軽量で収納サイズもコンパクトです。

使用サイズ:208×81cm
収納サイズ:直径8×15cm
重量:156g
カラー:オレンジ

 

3.エマージェンシーヴィヴィ

 

ポリエチレン素材で作られる封筒型ヴィヴィ。内側のアルミ蒸着加工により体熱を約90%も反射保持します。耐久性はエスケープヴィヴィとエスケープライトヴィヴィに劣りますが、重量は100gしかなく圧倒的に軽いです。

使用サイズ:213×91cm
収納サイズ:直径7×8cm
重量:108g(ケース込み120g)
カラー:オレンジ、グリーン

 

4.ニューエマージェンシーヴィヴィXL

 

エマージェンシーヴィヴィと同じポリエチレン素材で作られているますが、こちらは大人ふたりが一緒に横になれる大型サイズ。単体で使用するほか、テントの内側に敷いて断熱用シートとしても活用できます。

使用サイズ:213×152cm
収納サイズ:直径7×12cm
重量:175g(ケース込み185g)
カラー:オレンジ

 

それぞれの違いを徹底解説!

 

各商品の特長が分かったとことで、商品を広げながら具体的な違いを見ていきましょう!

 

「エスケープ」と「エマージェンシー」は素材が違う!

 

左)エスケープヴィヴィ、右)エマージェンシーヴィヴィ

 

「エスケープヴィヴィ」「エスケープライトヴィヴィ」(以下、エスケープシリーズ)と「エマージェンシーヴィヴィ」「エマージェンシヴィヴィXL」(以下、エマージェンシーシリーズ)は、使われている素材が違います。

 

 

「エスケープシリーズ」に使われているのは透湿性のあるポリエチレン製の不織布であるのに対して、「エマージェンシーシリーズ」は軽量なポリエチレン素材で作られています。

使い分けを紹介すると、毎晩積極的に使うなら「エスケープシリーズ」、非常時用に持ち歩くだけなら「エマージェンシーシリーズ」がオススメです。

 

 

「エスケープシリーズ」の素材はとても柔らかく、サラリとした肌触りが特長。耐久性も高く、一度の使用で穴が開くことはまずありません。透湿性も特筆すべきポイントで、内側に湿気がこもらないので、スリーピングバッグカバーとしても使用できます。

 

 

「エマージェンシーシリーズ」に使われているポリエチレンは、身近なレジ袋などに使われている素材です。柔らかさは不織布と変わりませんが、若干肌に張り付くような感覚があります。薄く伸ばせるため、軽く仕上がる点が最大の特長といえるでしょう。

 

「エスケープヴィヴィ」と「エスケープライトヴィヴィ」は形が違う!

 

左)エスケープヴィヴィ、右)エスケープライトヴィヴィ

 

「エスケープヴィヴィ」と「エスケープライトヴィヴィ」は名前からも分かるように、重さがまったく異なります。「エスケープヴィヴィ」の軽量バージョンが「エスケープライトヴィヴィ」です。

 

 

軽量化したことで形にも違いが生じています。「エスケープヴィヴィ」は足元にマチがある立体縫製であるのに対して、「エスケープライトヴィヴィ」は上下の不織布を縫い合わせただけ。このため、スリーピングバッグカバーとして使うには、立体的な「エスケープヴィヴィ」がオススメといえるでしょう。

 

 

フード回りにも違いがあり、「エスケープヴィヴィ」はフルサイズのフード付き。開口部をドローコードで絞ることもできます。片側にファスナーが付いているので出入りもスムーズです。

 

 

一方「エスケープライトヴィヴィ」にはフードが付かず、ファスナーもありません。代わりに開口部の両サイドにスリットがあり、首元で生地を折り返すことができます。そのため、こちらは単体で横になるほか、スリーピングバッグの中に入れて使うといった方法がオススメです。

 

 

重さが違えば収納サイズも異なり、その差は歴然。軽量化を考えたいなら迷わず「エスケープライトヴィヴィ」を選ぶべきでしょう。

 

「エマージェンシーヴィヴィXL」は2人用のワイドサイズ!

 

左)エマージェンシーヴィヴィXL、右)エマージェンシーヴィヴィ

 

最後に「エマージェンシーヴィヴィXL」と「エマージェンシーヴィヴィ」のサイズを確認しておきましょう。「エマージェンシーヴィヴィ」の横幅を約2倍にした商品が「エマージェンシーヴィヴィXL」です。

 

 

「エマージェンシーヴィヴィXL」は大きさを生かして、テントの内側に敷くといった使い方もオススメです。地面からの冷えをある程度遮断でき、雨の日にはフロアからの浸水も防げます。アンダーシートを装備リストから削除できると考えれば、テント泊がメインなら、単独でも「エマージェンシーヴィヴィXL」を選ぶのもありでしょう。

 

 

ちなみに、1人用の「エマージェンシーヴィヴィ」の収納袋は、ドローコードが緊急時に火をおこすときの着火剤として活用でき、末端には遭難したときに居場所を知らせるホイッスルが付属します。日帰り登山や山小屋泊なら「エマージェンシーヴィヴィ」を選んだ方がお得でしょう。

 

「もしも」に備えて”ヴィヴィ”を装備に追加しよう!

 

全4種類の収納サイズ比較:左上)エスケープライトヴィヴィ、左下)エスケープヴィヴィ、右上)エマージェンシーヴィヴィ、右下)エマージェンシーヴィヴィXL

 

同じヴィヴィでも、これだけ違いがあるのは、SOLがエマージェンシーグッズの専門メーカーだからこそ。それぞれの特長を把握すれば、具体的な使い方や、それぞれの山行スタイルに合った選び方が見えてきます。今回の記事を参考にして、使いやすいヴィヴィを手に入れてください!

 

 

SOLの“ブランケット”シリーズは何が違う? 商品を比べて解説します!

 

「◯◯ブランケット」は緊急時に使うサバイバルシート

 


登山や渓流釣りなど山の中でアクティビティを安全に楽しむには、ビバーク用品やファーストエイドキットといったエマージェンシー用品が欠かせません。中でも必ず用意しておきたいのが、サバイバルシートと呼ばれるアイテムです。

たとえば緊急時、屋外で寒さに震えるような状況で何もせずにいると、体温がどんどん低下して危険な低体温症に陥ることも。そのような危機的状況を防ぐアイテムがサバイバルシートで、大人が包まれるほどの大きさがあり、体温を反射して保持する機能を備えています。

エマージェンシーグッズを取り扱う<SOL(エスオーエル)>も漏れなくサバイバルシートをラインナップしており、“ブランケット”という商品名で販売中。

今回はSOLがリリースするサバイバルシートについて解説します!

 

SOLのサバイバルシートを一挙紹介!

 


SOLを取り扱うスター商事のカタログやホームページを見ると、“ブランケット”という名前の商品が多いことに驚くはず。そして、何が違うのか、ちょっと分かりづらいですよね。まずはひとつずつ見てきましょう。

 

1.エマージェンシーブランケット1人用

 


ポリエチレン素材にアルミ蒸着加工を施した1人用のサバイバルシート。アルミ面が体熱の最大90%を反射して体温の低下を防ぎます。生地がしなやかで破けにくいため、繰り返し使うことが可能です。

使用サイズ:約142×213cm
重量:約65g

 

2.エマージェンシーブランケットXL

 


商品名の通り、こちらは「エマージェンシーブランケット1人用」を一回り大きくしたサバイバルシート。緊急時に寒がる人に寄り添って一緒にビバークするといった使い方ができます。(※カタログ上の商品名は「サバイバルブランケット2人用)」

使用サイズ:約147×249cm
重量:約91g

左)エマージェンシーブランケットXL、右)エマージェンシーブランケット1人用


1人用とXLの大きさを比べた写真がこちら。XLの方が縦に長いのが分かります。体が大きい人はXLを選んでも良いかもしれません。

 

3.ヘビーデューティ エマージェンシーブランケット

 


特長や大きさは「エマージェンシーブランケットXL」と同じですが、生地を2.5倍厚くして強度をアップさせた商品がこちら。テントの外側や内側に敷くシート、雨を防ぐタープとしても使用できます。

使用サイズ:約152×244cm
重量:約223g

 

4.オールシーズンブランケット

 


格子状に編んだ強度の高い繊維を、ほかのブランケットと同じポリエチレン素材でラミネートした商品。
「エマージェンシーブランケットXL」を一回り小さくしたサイズで、体温の最大80%を反射保持します。

使用サイズ:約152×215cm
重量:約470g

 

それぞれのサバイバルシートを広げて、違いや特長を徹底解説!

 

それでは、それぞれのサバイバルシートをパッケージから出して、実物を比べながら違いを確かめていきましょう!

 

「ヘビーデューティ エマージェンシーブランケット」は2.5倍強い!

 

左)ヘビーデューティ エマージェンシーブランケット、右)エマージェンシーブランケットXL

商品説明の通り、「ヘビーデューティ エマージェンシーブランケット」は「エマージェンシーブランケットXL」よりも2.5倍の厚みがあります。そのため、強度も2.5倍増し。

少々重くはなりますが、サバイバルシートをテントのグランドシートとしても使いたいと考えているなら、「ヘビーデューティ エマージェンシーブランケット」がオススメです。


それぞれ見た目はそっくりですが、実際に触れてみると違いは明らか。「エマージェンシーブランケットXL」がフィルムのような薄さなのに対して、「ヘビーデューティ エマージェンシーブランケット」にはコシがあるのが分かります。


試しに力を入れて引っ張ってみると多少は伸びるものの、「ヘビーデューティ エマージェンシーブランケット」の形が大きく変わることはありませんでした。


一方「エマージェンシーブランケットXL」を引っ張ると写真のように左右に広がり、形が変形。シワができて生地がたるんでしまう結果となりました。

 

シリーズ中、いちばん強いのが「オールシーズンブランケット」

 

左)ヘビーデューティ エマージェンシーブランケット、右)オールシーズンブランケット


強さが自慢の「ヘビーデューティ エマージェンシーブランケット」より、さらに優れた強度を誇るのが「オールシーズンブランケット」です。
いくら「ヘビーデューティ エマージェンシーブランケット」が丈夫とはいえ、いつか穴が開く瞬間は訪れます。しかし「オールシーズンブランケット」にはそのような心配が皆無。熱を加えて溶かしたり燃やしたりしない限り、めったなことで穴が空くことはありません。


ふたつを比べると、見た目で違いが分かります。「オールシーズンブランケット」はブルーシートのような生地感があり、引っ張っても伸びることはありません。


さらに、四方がナイロンで補強されていて、四隅にはグロメットが取り付けられています。このグロメットに細引きを通せばタープとして使うことも可能です。

 

別ブランドのサバイバルシートも販売中

 

スター商事はSOLとは別に、<AMK(アドベンチャーメディカルキット)>という別ブランドのサバイバルシートも取り扱っています。

AMKナノヒートブランケット(完売いたしました)

使用サイズ:約170×147cm
収納サイズ:約13×10cm
重量:約193g

左)AMKナノヒートブランケット、右)エマージェンシーブランケット1人用


大きさは「エマージェンシーブランケット1人用」の長辺を短くした正方形に近いサイズ。機能は「オールシーズンブランケット」と同じで、体温の最大80%を反射保持します。


素材はアウトドア用品でおなじみのポリエステル。ほかのサバイバルシートと同じく、裏側にアルミ蒸着加工が施されています。


こちらの商品の最大の特長は収納袋が付属すること。畳むとかさばるサバイバルシートをコンパクトに持ち運ぶことが可能です。


紹介したサバイバルシートの中でいちばん高価になりますが、軽さと強度、持ち運びやすさのバランスはピカイチ。軽くて一生使えるサバイバルシートが欲しいと思ったら、「AMKナノヒートブランケット」が一押しです。

※完売いたしました

 

迷ったら「エマージェンシーブランケット1人用」を手に入れよう!

 

それぞれの特長を紹介してきましたが、それでもどれを選べばいいか悩んでしまう方もいるでしょう。そんなときは「エマージェンシーブランケット1人用」がオススメです。なんといっても安価ですし、パッケージがコンパクトなのでリュックサックやバックパックのなかで場所をとることもありません。

もしものときに備えてサバイバルシートを用意して、安全にアウトドアを楽しみましょう!

 

 

パックラフトで川を下ろう! 多摩川【御嶽駅〜青梅駅】

今回の主役であるパックラフトとは、背負って持ち運べる軽量折り畳みボートのこと。

鮎釣りシーズンが始まる直前の6月中旬、昨年からスター商事が取り扱いをはじめたフロンティアのパックラフトに乗り込んで、東京都の多摩川でダウンリバー(川下り)を楽しんできました!

果たして無事にゴールへたどり着けるのか…。少々長くなってしまいましが、最後までお付き合いください。体験レポートをお届けします!

 

スタート地点はJR青梅線の御嶽駅

自宅からパックラフトを背負って駅に到着。まさかの青空にテンション↑↑

やってきたのは、東京都の多摩川沿いを東西に走る、JR青梅線の御嶽駅。

駅前を流れる多摩川は、ラフティング、カヤック、フィッシングなどを楽しむことができ、御嶽駅からアクセスできる河原はボルダリングの人気エリアとして知られています。

前日まで天気予報には傘マークが付いていたのですが、当日は想定外の青空が広がり、絶好のパックラフト日和に! 太陽まで顔を出し、肌が焼けるほど強い日差しが照りつけてきました。

御岳橋から今回パックラフトで下る多摩川を観察。強い日差しで橋の欄干も温かい

今回のコースは御嶽駅がスタート地点。まずは駅前の橋を渡らずに左手に曲がり、バス停脇から右手に下る坂道を下りながら、多摩川のほとりへ向かいます。

奥に見える流れが多摩川。この階段を下ると河原に出る

この階段を下った先に公衆トイレがあり、ここが便利な準備ポイント。近くには東屋もあるので、持ってきた荷物を整理しながらパックラフト用のウエアに着替えましょう。

今回用意したウエアがこちら。ウエットスーツにネオプレーンのソックスがポイントで、あとは速乾性の高い服を着てレインジャケットを羽織るだけ。ヘルメットとライフジャケットは安全を守る必須装備。足元はサンダルでOK

「①ウエットスーツ ②カヌー用のヘルメット ③パドリング用アンダーウェア/マーシャス「W-Air・ロングスリーブ」 ④登山用のレインジャケット ⑤袖からの浸水を防ぐリストバンド/マーシャス「エアースキンブラック メタリックス・リストマスク」 ⑥速乾性に優れるショートパンツ ⑥PFD(ライフジャケット) ⑦サンダル。ストラップでかかとを固定できるモデルを選ぶ ⑧ネオプレーンのソックス

時間を早送りしてすべてのウエアを身に付けた様子。登山に親しんでいれば兼用できるウェアは多い

身支度を整えたら今度は河原に移動。ここでパックラフトを膨らませるなど、出発前の最終準備を行います。

 

漕ぎ出す前に、パックラフトについておさらいしよう!

体験レポートをお届けする前に、知っている人も知らない人も、パックラフトがどんな道具なのか、改めて簡単におさらいしましょう。

パックラフトはアラスカの大自然を旅するために生まれたとされるゴムボートで、最大の特長は「軽量で収納サイズがコンパクト」になることです。

今回使用したフロンティアの「WW−275」の本体重量は、たったの3.5kg!

(「WW-275」は販売終了しました。現在はマーシャスWW-275 3/4シート」を取り扱っております。)

右がWW−275(重量3.5kg)で、左はWW−255(重量3.0kg)。いずれも流水用モデル

3.5kgって重くない? と思うかもしれませんが、空気で膨らませる従来のインフレータブルカヤックの重量が10kg以上もあることから考えると、3.5kgは画期的に軽いといえるでしょう。

そして収納状態は、幅が約36cmで長さは約26cmと、バックパックにパッキングできるほどコンパクト!

これはWW−255を丸めた状態。大型のバックパックなら縦にして中に入れることができる。WW−275の収納状態もほぼ同じ

パックラフトは背負って持ち運ぶことができるので、バックパックを担いで電車で現地へ向かい、川を下って、また最寄り駅から電車で帰って来るという遊び方ができちゃうのです!

そんなパックラフトの機動力を生かせるのが、今回挑戦する約10㎞のコース。

御嶽駅をスタートして、下流にある青梅駅付近までダウンリバーを楽しみ、陸に上がってからパックラフトを背負い、最後は青梅駅から電車に乗って帰宅するという計画です。

 

めざすは約10km下流の青梅駅!

パックラフトについておさらいできたら、さっそくスタートの準備開始!

フロンティアのパックラフトは、付属の収納袋をポンプとして使用できます。袋に溜めた空気を10回ほど送り込むと、しぼんでいたパックラフトがみるみるうちに船の形に膨らみました。

想像よりも早く膨らますことができた。最後は口で空気を入れて膨らみ具合を微調整する

               

次は船首に荷物を固定するのですが、これには正解がありません。主にクライミングシーンで使うスリングやカラビナなどの登攀具を駆使して、あれこれ考えながら荷物が動かなくなるように本体にきつく固定します。

船首の回りにあるDリングにスリングとカラビナで荷物を固形。動かなくすることがポイント

ちなみに、今回使った「バウバッグ」(左)は耐水性の高いパックラフト専用の荷物入れで、「メッシュデッキバッグ」(右)は水筒や食べ物など濡れてもいいがすぐに取り出したい荷物の収納に便利。

フロンティアには使い勝手のいいアイテムが揃っています。

準備ができたら川に浮かべた船に乗り込み、さっそくゴールへ向けて出発です!

 

「進む」と「曲がる」の操縦ができれば、とりあえずOK

パックラフトは軽量コンパクトのほかに、操縦が難しくない点も魅力のひとつ。

事実、私がパックラフトに乗るのは今回が2回目。

1回目は、同じく御嶽駅の駅前にある「みたけレースラフティングクラブ」の講習会に参加して、午前中は多摩川の上流にある白丸湖で操縦方法を学びました。

パドルを使って船を回転させる方法を「スイープ」という。川下りの前に覚えておくべき基本技術

操縦方法といっても難しいことはなく、教わったのはパドルを使って前に進む方法と、障害物を回避するときに使う船首を回転させる方法の2つだけ。

船がひっくり返ったときの対処法も教えてもらいましたが、これは技術というほどではなく、流される船へ泳いで近づき、腹ばいになって再び乗り込むという力技でした…。

それから、当日の午後には今回のコースの前半部分を講師と一緒に下った程度しか経験がありません。

もちろん、セルフレスキュー技術など、まだまだ学ぶべきことは多いのですが、未熟ながらも最低限の操縦方法さえ覚えればパックラフトで川下りを楽しめる点は、大きな魅力といえるでしょう。

 

ときには急流を下り、ときには仰向けで流れに身を任せよう

いざ、青梅駅へ向けて出発!

実は今回のコース、御嶽駅から出発して最初に見えてくる大きな軍畑大橋までが最大の難所。初っ端から瀬と呼ばれる、流れが急になっているポイントを突破します。

ダウンリバーのコツは流れのラインを読むこと。ときには大岩などを回避するために船首を回転させて、右へ左へ、流れにのって急流を下っていく

白波を立てて暴れる水面に船首から突っ込むさまは、まるで遊園地のジェットコースター。そして、これこそダウンリバーの醍醐味のひとつです。ホー! ホー! と歓喜の声を上げながらラインを捕まえて急流を突破していきます。

そんな束の間のスリルを満喫すると、今度は川幅が広くなり、流れがおだやかな区間に入りました。

瀬がなくなると一変して辺りは静かに。周囲の景色を眺める余裕が出てきた

さっきまでのハラハラドキドキはどこへやら。前方には回避すべき障害物がすっかりなくなり、パドルを漕がなくてもパックラフトは勝手に流されていきます。

こういうのんびりしたところでは、足を伸ばして仰向けに。まさに、川の流れに身を任せ〜♪状態

ゴロンと寝転んでみると、目の前には青空が広がり、周囲の景色がゆっくりと後退していきます。太陽の光が暖かく、川の中に手を入れると、今度は清流の冷たさが指先から伝わってきました。

最近まで仕事で忙しい日々を過ごしていたので、こういう自然との触れ合いがすごく幸せ。

ふと河原に目を向けると、羽を休める数羽の鷺(サギ)がいることに気付きました。

今回のゴールとなっている青梅駅より西に広がるエリアは奥多摩と呼ばれており、東京都にありながら豊かな自然が残るアウトドアの聖地として知られています。

ハイキングや登山でもその自然を感じることができますが、川の上で出合う豊かさは、また別モノ。

一本の川を舞台に、左右に広がる緑と、傍らに暮らす動物たちを目の当たりにできるのは、ダウンリバーならではの体験といえるでしょう。

 

休憩を挟みつつ、気付けばゴールは目前。川下りのフィナーレです

適当な河原で休憩中。お昼寝をしたいくらい気持ちがいい

すっかりパックラフトの操縦にも慣れたところで、じんわり上半身が疲れてきたので適当な河原に上陸して休憩しました。今回のコースには開けた河原がいくつも点在するので、好きなタイミングで休めるのがいいですね。

そして、休憩中に乾いた喉を潤したいとき、役立つアイテムが浄水器。目の前を流れる大量の水を飲まない手はありません。

カタダインの「ビーフリー」を使って川の水をゴクゴク飲む。ん〜、うまい!

時間の使い方に決まりはないので、休みたいときに休んで、漕ぎたいときに漕ぐ。そんなのんびりした計画がパックラフトにはピッタリです。

ちなみに、今回初めて荷物を積んでパックラフトを漕いでると、船首に載せた荷物のおかげで足を突っ張ることができるので、姿勢が安定することに気付きました。しかも、荷物を載せたことで全体のバランスが悪くなることもありません。

荷物の重さがあるぶん船首が沈むと思ったが、逆に姿勢が安定してびっくり

その後も休憩を数回繰り返しながら多摩川を下り続け、出発から約3時間、ついにゴールの目印となる万年橋が見えてきました。

目の前に見えるのがゴールの目印「万年橋」。出発から5本目の大きな橋と覚えておくといい

この橋を過ぎて大きく左へカーブした地点にかかる小さな橋のたもとが今回のゴール。上陸するポイントです。

船から降りると達成感MAX。いつの日か、さらに下流も下ってみたい

前回は瀬の突破で転覆を経験したのですが、今回はトラブルもなく無事ゴール! この達成感はなんだか病みつきになりそうです。

河原に上がったら船を担いで橋のたもとにある駐車場へ。ここにも公衆トイレがあるので、荷物を整理しつつ服を着替えることができる
パックラフトは空気を抜いたら三つ折りに。最後は端から丸めてコンパクトにまとめる

上陸後、時間が許されるならもっと下流までパドルを漕いで川旅を楽しみたかった…。そんな後ろ髪を引かれる思いでパックラフトの空気を抜き、パッキングが済んだら青梅駅へ向かいます。

ここから駅までは徒歩で約15分。つかの間の思い出を語り合いながら歩いていたら、あっという間に到着しました。

最終地点の青梅駅に到着。電車でサクッと帰れるのがパックラフトのいいところ

あとで経験者に聞いてみると、今回のコースはパックラフトで下るには少々難易度の高い行程なのだとか。船を漕いだ経験がない方は、ツアーに参加して一度でもパックラフトの操縦方法を学んでから挑戦するのがおすすめです。

今回のダウンリバーでは、太陽の暖かさ、水の冷たさ、川の流れ、その周囲で育まれる緑と動植物の気配など、気付いたことは数知れず。

そんな感動に浸る男がいることを知る由もなく、多摩川はいまもかわらずに、とうとうと太平洋へ向かって流れていくのでした。

最後に、こちらが今回用意した荷物。着替えやタオルのほかに、浄水器、温かい飲み物を入れた保温ボトルなどを用意して。フローティングロープといったレスキューアイテムも一応準備。これらを濡れ対策で耐水性の高いドライバッグに入れてパックラフトに積載しました。

「①着替え ②インフレーションバッグ ③ドライバッグ ④保温ボトル/シグ「ジェムストーン 0.75L」 ⑤バックパック ⑥バックル付ナイロンストラップ。丸めたパックラフトをまとめるときに使う ⑦サバイバルシート/SOL「エマージェンシーブランケット1人用」 ⑧浄水器/カタダイン「ビーフリー 0.6L」 ⑨ライター・リペアキット・速乾タオル/ギアエイド「マイクロファイバータオル」  レスキューギア(フロ−ティングロープ・ゴム手袋・アクセサリーコード・スリング&カラビナ荷物の固定に使用)」

 

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菌の繁殖を抑える機能マスク、セイラス「EVO-ARCマスク」を使ってみた

 

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、すっかり日常の一部になったマスク。世間には使い捨てタイプが流通していますが、繰り返し使え、かつ機能的なマスクがあることをご存知でしょうか。

今回はアメリカのスポーツアクセサリ専門ブランド「セイラス」が開発した「EVO-ARCマスク」を紹介します。

 

吸着した菌を99%減少

見た目はただの黒いマスクですが、アウトドア用の防水グローブや保温性に優れるバラクラバなどを手掛けてきたセイラスが開発したとあって、「EVO-ARCマスク」は使い捨てマスクと比べて機能面で優れます。

その注目すべき特長は、菌の繁殖を抑える抗菌効果です。

要となるのは、「HEIQ V-BLOCK」という抗ウイルスの処理技術。これにはウイルスを吸着して99%減少させる機能があり、新型コロナウイルスにも効果があります。

また、本体の中央が弧を描くように膨らむ形状をしているので、マスクの生地が口に触れることがなく、呼吸しやすい点も特筆すべき特長。

さらに、伸縮するイヤーバンドは柔らかく、長時間の使用でも耳が痛くなりません。

口元が膨らんでいる様子が分るだろうか? 耳が痛くならないイヤーバンドは幅も広い

 と、ここまではメーカーの説明通りに商品を紹介してきました。しかし、実際の使用感はどうでしょう。

 「EVO-ARCマスク」を使い始めたのは12月の中旬頃。日常生活でほぼ毎日使い続けながら、目視できない抗菌効果以外で感じたことをお届けします。

 

 

 

昨年から使い続けた本音レビュー

まず、いいと思ったのは、洗濯すれば何度でも使える点です。

マスクが必需品になってから、これまで何枚ものマスクを使っては捨ててきました。冷静に考えると、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためとはいえ、ゴミが増えるだけで、まったくエコではありません。

使ったら手洗い後に天日干しをしてあげればOK

その点「EVO-ARCマスク」は綺麗に洗えば繰り返し使用可能。一日の終りに、優しく手洗いしてあげましょう。

素材が化学繊維なので、すぐに乾いてくれる点も嬉しいポイント。特長のひとつである抗菌機能は、約30回洗濯しても効果が持続するそうです。

手洗いによってフィット感が低下することはなく、毎日ぴたっと顔に密着してくれます。しかし中央部分が膨らんでいるので、生地が口にくっつくことはなく、呼吸がしやすいのはメーカーの説明通り。

顔の側面に隙間ができない

ただ、ひとつだけ難点を言えば、商品タグがマスクの内側、ちょうど口元付近に縫い付けられているので、これが唇に当たって少しだけストレスを感じます。気になるようなら、ハサミなどでカットした方がいいかもしれません。

内側の下部にあるタグは切ってしまった方がいいかも

とはいえ、何度も使える「EVO-ARCマスク」の良さが損なわれることはなく、一枚持っているだけで重宝することは間違いなし。

 

エコな機能的マスクを備えよう!

新型コロナウイルスのワクチン接種がついに始まり、数カ月後にはパンデミック以前の日常が戻ってくるかもしれません。しかし、風邪やインフルエンザなどの予防を考えれば、マスクはこれからも欠かせないアイテム。

今後も続くウイルスとの長い付き合いに対して、使い捨てマスクではなく、使い続けられるエコで機能的なマスクを備えてみてはいかがでしょうか。

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