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保温性を備える画期的シュラフカバー。SOL「エスケーププロヴィヴィ」の性能を徹底解説!

全長は213cmもあるので、大人の男性が使っても余裕がある

2021.10更新 ↓↓↓ SOLのヴィヴィシリーズの違いがよくわかる記事もご覧ください ↓↓↓

SOLの“ヴィヴィ”の違いが分かる。種類と特長を徹底解説!

 

※エスケーププロヴィヴィは取扱終了となりました。

これからの夏山シーズンにテント泊デビューする方に声を大にしてオススメしたいのが、今回紹介するSOLの「エスケーププロヴィヴィ ¥17,500+税」です。

この商品を一言で表すと、“単体でも使用できる保温性を備えたシュラフカバー”。今や防水透湿性があるだけのシュラフカバーを購入するのはもったいない。商品の特徴を説明しながら、一押しポイントを紹介します!

SOLはエマージェンシーグッズのトップメーカー

「エスケーププロヴィヴィ」について説明する前に、SOLについて簡単に紹介させてください。SOL(エスオーエル)とは、Survive Outdoor Longerの略で、サバイバルギアを数多く取扱うアメリカのブランドになります。SOLは「レスキューホーラーホイッスル ¥1,600+税」や「マグストライカー ¥1,800+税」など、緊急時に役立つアイテムを多数取り揃えているため、エマージェンシーグッズブランドとしても知られています。

 

数ある商品なかで特に有名なのが、耐久性に優れ、複数回使用できるサバイバルシート「エマージェンシーブランケット(1人用) ¥800+税」と「エマージェンシーブランケット XL ¥1,100+税」です。今や登山用品専門店のみならず、防災用品コーナーがある一般量販店でも必ずと言っていいほど目にするベストセラーとなっています。

 

エマージェンシーグッズで終わらないエスケーププロヴィヴィの凄さ

他の商品と同じく、エスケーププロヴィヴィも緊急時に使用できるアイテムになります。遭難や怪我などで行動不能に陥った時、この商品に包まることで体温の放出を防ぐことができるのです。しかしその性能はエマージェンシーグッズの枠を遙かに越えており、テント泊のシーンでガシガシ使えるスペックを備えています。

 

1−6:完全防水&透湿性がある

縫い目の外側にシームテープが接着されており、水の侵入を完全にシャットアウト

 

まず特筆したいのが、エスケーププロヴィヴィは透湿性があり、さらに“完全防水”であるということ。使われているのはドイツの防水透湿素材「シンパテックス」。これをシュラフカバー状にデザインし、縫目にシームテープを接着することで完全防水を実現しています。そこに透湿性も備えているため、シュラフカバーと同様の性能を備えているのです。

 

2−6:体温の90%を反射保持する保温性

裏面にリフレクション加工が施されており、これが体温を反射保持してくれる

 

そして、他のシュラフカバーと一線を画すエスケーププロヴィヴィだけの性能が、体温を反射保持する保温性です。素材の内側にアルミを蒸着させることでリフレクション加工を施し、体温の約90%を反射保持してくれるのです。そのため、一般的なシュラフカバーが寝袋を濡れから守ることしかできないのに対し、エスケーププロヴィヴィは濡れ対策に加えて単体での使用も可能。保温性があるだけで活躍の場は飛躍的に拡大します。

 

3−6:装備の軽量化に大活躍

例えば、こんなULキャンプで使用するのもあり

 

単体で使用できれば、これを寝袋の代わりに使うことも可能です。メーカーの公表値では、単体使用で対応できる外気温は約10〜26℃。夏の低山トレッキングや河原でのキャンプシーンなどが活用シーンとして考えられます。他にも、装備の重さを切り詰めるULハイクや、軽量化が求められるアルパインクライミングや沢登りなどのアクティビティーにも有効なアイテムと言えるでしょう。

 

全長は213cmもあるので、大人の男性が入っても余裕がある

 

さらにシュラフカバーとして使用すれば、寝袋に+αの保温性を付加することができます。メーカーいわく、寝袋の最低使用温度より、さらに-9℃も気温が低い環境でも快適に眠ることができるようになるそうです。

 

4−6:伸縮性があるので寝心地も悪くない

高機能ストレッチウェアのような伸縮性があるので、シーツに包まれているような寝心地がある

 

単体で使用する時に、特に気になるのがその寝心地ではないでしょうか。シンパテックスは伸縮性がある素材で、本来のサバイバルシートのようなカシャカシャ感は無く、布のようなしなやかさが特徴です。ただし、素肌に触れると張り付くような感覚があるのは拭いきれません。単体で使う場合は、この点を受け入れる必要があります。

 

5−6:気になる結露は発生します

結露についてはどうでしょうか。透湿性があるとはいえ、残念ながら内側に結露は発生してしまいます。ただし、一般的なシュラフカバーも使ったことがある経験からこの点について述べると、比較するほどの差はない、というのが実感です。シュラフカバーも結局は結露が発生してしまうので、ある程度は目を瞑るしかないでしょう。

 

6−6:エスケープヴィヴィ、エスケープライトヴィヴィとの差は歴然

左がエスケープライトヴィヴィ。右がエスケーププロヴィヴィ

 

SOLはエスケーププロヴィヴィの他に、「エスケープヴィヴィ ¥7,900+税」や「エスケープライトヴィヴィ ¥6,800+税」という商品もラインナップしています。エスケープヴィヴィを中心に、機能を削ぎ落としてシンプルにしたのがエスケープライトヴィヴィ、性能をアップさせたのがエスケーププロヴィヴィになるのですが、ここに違いをまとめました。

 

「エスケーププロヴィヴィ」

・完全防水&透湿性あり

・体温の約90%を反射保持する

・伸縮性がある

・足元が立体的にデザインされており、よりシュラフカバーに近い

・サイドファスナーあり

・フードあり(ドローコードでフードの開閉を調整可能)

・重量:227g

 

エスケープヴィヴィ

・生地に防水透湿性はあるが完全防水ではない

・体温の約70%を反射保持する

・伸縮性はない(和紙のような生地感)

・足元が立体的にデザインされており、よりシュラフカバーに近い

・サイドファスナーあり

・フードあり(ドローコードでフードの開閉を調整可能)

・重量:241g

 

エスケープライトヴィヴィ

・生地に防水透湿性はあるが完全防水ではない

・体温の約70%を反射保持する

・伸縮性はない(和紙のような生地感)

・足元が立体的ではなく、封筒型

・サイドファスナーなし

・フードなし

・重量:156g

 

足元を比べてみると、左のエスケープライトヴィヴィは平たい形状。右のエスケーププロヴィヴィは30✕37cmの立体縫製になっている

 

エスケーププロヴィヴィは収納サイズもコンパクト。(直径11✕17cm)

 

個々の性能で選ぶなら、断然エスケーププロヴィヴィの方が優れているのは一目瞭然。単体での積極使用も考えている人には、完全防水で伸縮性があり、立体デザインのエスケーププロヴィヴィをオススメします。

 

これからシュラフカバーを購入する予定がある方は、是非一度立ち止まってエスケーププロヴィヴィを検討してみてはいかがでしょうか。商品について知れば知るほど、その優れた性能と汎用性に魅了されるはずです。

 

 

山岳ライター:吉澤英晃

山岳ライター吉澤英晃が、アイテムを実際に使ってみてレポートする連載企画。
登山からキャンプギアまで様々なアイテムの使用感や特徴を紹介していきます。(構成・文:吉澤英晃)

【自己紹介】
大学の探検サークルに入部したのことをきっかけに登山を開始。
社会人山岳会に所属し、夏は沢登り、冬は雪稜からバックカントリーまで、一年中山で遊んでいる。
登山用品の営業職を経験した後、現在はフリーライターとして活動中。